2009年2月26日 (木)

記憶力より素直さが大事

30代、40代になると、中学、高校の時に比べて記憶力が落ちると言われます。しかし、多くの人は、それを漫然と「年齢」のせいにするだけで、どうして記憶力が落ちたのか、その理由を考えようとしません。

大人の記憶力が落ちる原因は、「暗記勉強をしなくなったから」です。思い出してみてください。小学校から高校までは、漢字、公式、年号...など、暗記することがたくさんありました。たとえそれが試験前の一夜漬けであったとしても、必死に覚えこむという練習を繰り返していたのです。

しかし多くの大人は、学校を卒業して以来、暗記学習をやっていません。これでは記憶力が落ちるのは当然です。暗記学習はスポーツと一緒ですから、3日も練習を休むとたちまち元のレベルに戻ってしまうのです。

年齢のために記憶力が落ちたと言い訳する暇があったら、手近な英文の一節や重要例文集の一部を暗記することから始めましょう。毎日暗記勉強を続けるうちに、脳の働きがどんどんよくなり、暗記がさらにはかどるようになります。

以上述べたように、大人の英語学習において、記憶力は、あまり心配する必要はありません。むしろ問題なのは、「人の話を素直に聞けない頑固さ」です。これが、最大の学習阻害要因と言えます。いい教材があっても、「この本をやって本当に英語ができるようになるのだろうか?」と考えたり、素直に覚えればいいのに何だかんだと講釈をつけて勉強を進めないタイプです。この種の人間は、語学学習には向きません。自分で何か高尚な
理論か何かを発明したらいいでしょう。

以前、大学を出て数年間企業で働いた後で、再びある大学を目指して予備校に入ってきた男がおりました。私がある授業でたまたま冠詞の話をしたときのことです。このホームページの「冠詞ノート」に出てくる furnitureの話などをしました。授業の後、この男からの質問カードが来ていたので見てみると、「どうしてfurnitureが不加算名詞になるのか、納得できません」と書いてありました。

こういう場合、ふつうの人は「わかりません」と書きます。文法や語法は「納得する・納得しない」ものではないからです。真面目に働いていて何の落ち度もない人が、いきなり会社から「解雇する」と言われたら、思わず「どうしてですか?納得できません」と言うでしょう。「納得できない」とはこういう場合に使う言葉です。

私は、質問カードに、再度、説明を書いた後、ピーンとくるものがあったので、その男の卒業した高校を名簿で見ました。すると思った通り、その男は、その学区で一番レベルが上の高校を出ていたのです。どういうことかといえば、この男は英語の実力は全くないくせに上位の高校を出たプライドだけは人一倍高いのです。それで、自分が高校の時に習いもしなかった内容を予備校で聞かされて、プライドが傷ついたのでしょう。その深層心理が「納得できない」ということばに表れたのです。果たして、その数ヵ月後、この男は予備校に来なくなりました。予備校はいろいろなタイプの人間が集まるところですので、人間観察の勉強になりますね。

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2008年12月 6日 (土)

コブクロの新曲

予備校の生徒さんの中に、「論説文」は読めるが「小説文」はわからないという人がおります。これは、新聞記事と同じように小説を読もうとしているのが原因です。新聞記事のように、「○○が~した」と、わかりやすく書いてあればよくわかるのですが、小説は、はっきり書いてなかったり、無駄なことが書いてあったりしてよくわからないと思うのですね。

文章は、情報を効率よく伝えることを目的とした「情報伝達文」と、言葉を使った芸術である「文学」があります。文学は芸術なのですから、画家が様々な色彩や形を使って美を表現しようとするのと同じく、様々な言葉を使って人間の本質を表現するものなのです。芸術では直接的な表現はなされません。人物像をキャンバスに描くときに、カメラで写した写真と全く同じようなものを描く人はいないでしょう。小説は芸術なのですから、直接的な表現をせず、間接的な描写によって表現します。「太郎君は悲しい」と書く代わりに、太郎君の悲しみを表現する方法がいろいろあるでしょう。それを探求するのが芸術なのです。

芸術的文章である文学は、直接的な説明文でないがゆえに、読者に想像の余地を大いに残します。そして読者自身の想像こそが、感動を生むもとなのです。

先日、たまたまテレビをつけていたところ、コブクロという男性2人組が新曲を歌っておりました。(題名は忘れました)しばらく聞いていましたが、いやはや、なんともひどい代物で、こんなものを宣伝によって買わされる人がかわいそうになりました。

どこがひどいかというと、歌詞が全部、上でいう「情報伝達文」なのです。歌の主人公が、ああした、こうした、こう思ったというのを、全て書いているのです。小学生の夏休み絵日記のような歌詞なのです。これでは、聞き手が想像をふくらませることができません。こんな駄文を、いくら自分が作った歌とはいえ、人前で歌わなければならないコブクロのお二人に同情いたします。何人をもってしても、この詞を感動的に歌うことは無理なのですから。新聞の火災や交通事故の記事にメロディーをつけても、人を感動させることはできないのと同じです。芸能人というのは、つくづく因果な商売ですが、大衆音楽というのは、学校が教師の生計のためにあるのと同じく、音楽業界の利益のためにあるのですからしかたないですね。

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2008年8月30日 (土)

大人の英語学習~失敗の原因

大人で英語の勉強に挑戦したものの、挫折する人が多いですね。その根本原因は何でしょうか?それは、学生時代に比べて頭がよくなっていない、もしくは退化しているためです。

中学・高校時代に英語が苦手で全然できなかった人が、高校を卒業して10年後に、英語を勉強し始めたとします。もし、この人の脳の性能が中学・高校時代と全く変わらないとしたら、中学・高校時代につまづいたところで今回もつまづきますから、途中で挫折する可能性が高いといえます。

一方、高校卒業後の10年間で、脳の性能が向上した人の場合は、「昔わからなかったことが今ならわかる」ようになっていますので、英語の再学習に成功する可能性が高いでしょう。

英語に限らず、勉強はすべて「脳」の問題なのです。学生時代にできなかったことが今はできるというのは、脳の性能が向上したおかげなのです。

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2008年8月17日 (日)

<大学受験>英語学習者へのアドバイス

[1] 英語学習の目標

①どのような英文でも、辞書を少し使いさえすれば、自分の力だけで意味を100%理解できるようになること。
②基本的な英文を活用して、自分の考えを正確に伝える英文が書けるようになること。

[2] 自らに挫折を許すな

人が語学を習得できないのは、途中で学習をやめるからである。やる気が続かない人は、どうすれば学習を継続できるのかを工夫しなければならない。一番いい方法は、スタートダッシュをかけ、それを1年間、1回の例外も認めずに持続することだ。一度でも自分に甘えてしまうと、二度三度とそれを繰り返してしまうのが人間の弱さだ。

[3] 「作業時間」を減らし、「頭を使う時間」を増やす

勉強を始める前にあれこれ探し物をしたり、コピーすればいいものを書き写したり、やたら細かく切り貼りをしたり...こういった作業は、脳の性能をUPさせるのに役立たない無駄な時間である。「頭を使って考える」時間を1分でも多くとるように心がけよう。

[4] 「自分で学ぶこと」で力がつく

外国語ができる人に共通する点は、自学の精神である。彼らは、教師にあれこれ教えてもらったおかげで語学を身につけたのではない。(教師の力を借りながらも)自分で考え、自分で暗記をし、自分で練習をしたから外国語を身につけることができたのである。「教師」に依存してはいけない。教師とは、便利な「道具」の一つに過ぎない。教師を上手に利用しよう。

[5] 「計画」なきところに「達成」なし!

「いつまでに何をやる」という計画を立てずに仕事をしても単なる時間つぶしである。意味のある仕事をするには、具体的な計画を立てることが不可欠である。「達成感」は、計画を実行してはじめて味わえるものだ。各週に何をやるか、教材の章やページの数を書いた計画表を作ろう。

[6] 外国語を学ぶときに大切な態度

①わがままを一切言わず、文法や単語を全てそのまま受け入れることが大切である。読解では、自分の意見など一切考えず、筆者の考えを理解することに全力を尽くすことが大切である。

② 我々は「評論家」ではなく、「実務家」「実践家」にならなければいけない。

[7] どうすれば英文が読めるようになるのか

① まず、簡単な例文をきちんと理解し、例文ごと覚える。

② 複雑な英文が出てきたときには、①で覚えた例文の中から、同じパターンのものを思い出し、同じように理解していく。

[8] 復習のやり方 

① 本文を通して読み、「スラスラと意味が頭に浮かぶか」をチェックする。

② スラスラと意味が浮かばなかった箇所は、授業プリントやテキスト解説を再読し、ノートないしはカードに抜書きしてまとめる。

③ 上記②が終わったら、それらを繰り返し暗記する。

[9] 単語の覚え方

① 読解プリントを「単語暗記プリント」に改造する。

② 単語集で単語を覚えるのもよいが、英文読解のテキストに出てきた単語を全て覚えていくことはさらに重要である。

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2008年2月26日 (火)

新中1のお子さんを持つ親御さんからのご相談

子供が今度中1になります。英語が得意になってほしいのですが、どうすればいいでしょうか? 
学校・塾・英会話学校・自宅学習などについてお話します。

まず学校ですが、残念ながら学校の授業だけで英語ができるようになる可能性は低いといえます。先生の当たり外れが大きいのがその最大の理由です。特に中1の場合、劣悪な教師に当たるとひどい英語嫌いになってしまい、下手をすると一生英語嫌いが続くかもしれません。そこで、「学校は教師たちが生計を得るための場所である」と割り切り、学校がなくても英語力を伸ばすことを考えたほうが賢明です。

恥ずかしながら、私個人の例を挙げると、中1時の英語の成績はよくありませんでした。しかし、中2の春にNHKラジオ「続基礎英語」を聴き始めてから、どんどん得意になりました。ラジオ講座のほうが学校よりも1~2か月先の文法事項を扱っていたので、「英語はラジオ講座中心、学校の授業は復習代わり」というサイクルが定着したのです。もし続基礎英語を聴いていなかったら、私が英語の仕事に就くこともなかったはずです。

ラジオ講座を毎日聴く一方、中2の秋に本屋で「100点をとる英語」という本を買い、それをいつも勉強するようになりました。確か、KKベストセラーズのワニの豆本というシリーズの1冊で、文庫本より一回り小さい本でしたが、中学3年間に修得する文法事項の要点と簡単なドリルが見開き2ページにまとめられており、私は今までに勉強した範囲を、毎日少しずつその本で勉強しました。なぜその本をやったかといえば、続基礎英語の内容もだんだん難しくなってきたので、続基礎英語をよくわかるためにはこれまでの復習をしなければならないと気づいたのです。
 
「100点をとる英語」をやり始めて、私はますます知識が定着するのを感じました。中学の英語で大切なのは、文法をしっかり理解することです。中学で英語が苦手な生徒は、「疑問文の作り方」がわからなかったり、「動詞にsがつくのかはどういうときか」がわからないから英語が嫌いになるのです。

ラジオ講座を始めた理由の一つは、私が英語の音声に飢えていたということもあります。中1のとき、英語の音声といえば、先生が教科書を読んだり発音するとき、テープを流すときの2つに限られていました。当然のことですが、知らない単語はどう読めばいいのかさっぱりわかりませんし、習ったところを家で復習しようとしても、発音を忘れていると先に進めません。「英語がどんどん読めるようになるといいのにな~」と中1の私は思っていました。また、先生は日本人だから、ネィティブの発音を聞きたいという気持もありました。それで、続基礎英語を聞き始めると、マーシャ・クラッカワーさんのきれいな発音にすっかり魅了され、毎日ラジオを聴くのが楽しみになりました。

続基礎英語は学校の教科書より分量が多いですから、4月当初は、知らない単語が多く、テキストの単語欄にカタカナで読みをふっていました。カタカナを使うのはあまりよくないんですが、しかたありません。しかし、10月頃には、カタカナをつけなくてもよくなりました。発音記号が自然に読めるようになったからです。「発音記号のおかげで知らない単語も読めるようになる」...これはたいへんうれしい発見でした。

以上、私自身の体験をお話したのは、中学生が英語好きになるための重要な要素が含まれていたからです。それは 1)音声をたくさん聞く  2)文法をきちんと学ぶ という2点です。

音声については、NHKのラジオ講座「基礎英語」がいちばんのおすすめですが、学校の教科書の準拠CDを本屋で買い、それを聞いてもいいです。しかし、面白さから言えば、断然NHKの講座が面白いです。

文法については、本屋に売っている中学生用の問題集で十分です。ドリルがたくさん載っているのがいいです。学校の教科書には申し訳程度に練習問題がありますが、まったく量が足りません。

文法ドリルと聞くと、子供が嫌がるかもしれないと思うかもしれませんが、「英語の音声をたくさん聞く」勉強をしている人は、文法ドリルを嫌がらないものです。文法をやると、音で聞いた英語の裏づけが取れる感じがして心地よいからです。一方、音声を聞くことなしに文法だけやれと言われるとつまらなくて挫折します。

次に学習塾の話をしましょう。学習塾では、文法を学校よりしっかり教えてくれるところが多いですが、音声面の指導、具体的には、英語を聞かせたり、講師と生徒が英語でやり取りする時間に多くの時間を割いているところはきわめて少ないといえます。ですから、家庭で英語をたくさん聞く勉強をすべきです。英会話学校は、本人が行きたがるならけっこうですが、私がこのホームページの随所で述べているように、語学学習の基本は自分で勉強することですから、英会話学校に行っても自分で勉強しなければ力がつきません。英会話学校では音声面の勉強をやり、家で文法ドリルを解きましょう。

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2005年12月19日 (月)

予習・復習をやりましょう

■ 現役高校生の英語学習法 ■ [12.19.2005]
 
30代以上の読者の皆さんは、高校時代に英語の予習をしていた方も多いと
思います。単語もきちんと調べ、訳もしてのぞんだ人が多いのではないでしょ
うか?しかし、今の高校生諸君は、予習・復習をなーにんもしない人も多いん
です。

先日、高校1年生の生徒さんにお話したことを紹介します。この生徒さんは、
学校のリーダー(読解)の成績が悪かったので、まず、授業のノートをきちん
と作るようにさせました。しかし、次のテストでの成績はよくありません。そ
の原因は「ノートをただ作っただけで終わっている」ことにあったので、次の
ようなアドバイスをしました。

①<単語の暗記>
まず、英語を見て日本語が言えるようにする。次に、日本語を見て英語が書け
るようにする。

②<本文を読んで、一文ごとに意味を言う>
訳を暗記するのではなく、どうしてそういう訳になるのかを理解するのが大切。
訳し方がわからないものは教師に質問する。

③<音読>
上の①・②ができたら、本文を15~20回くらい音読する。このとき大切な
のは、読みながら意味がスラスラ頭に浮かぶようになることです。(浮かばな
い場合は、①②に戻って勉強する)

④<ぬりつぶし暗記>
上の①~③ができたら、教科書本文をコピーし、重要部分をマジックで塗りつ
ぶした練習ペーパーを作って覚える。(プリント等の暗記をするときに、プリ
ントをさらに別のノートに写したりする人がいますが、これは時間がもったい
ないので、コピーしてマジックで塗るほうが遥かに効果的です)

 その他、全体的なこととして、次の二つをアドバイスしました。

⑤<洋楽>
洋楽を聴いたり、インターネットで海外のサイトにアクセスして英文を読むの
は、素晴らしい方法です。英語が得意になる人は、学校の授業以外のところで
英語に接する習慣を持っていることが多いです。

⑥<作業を減らす>
プリントを切り貼りしたり、間違いをいちいち修正液で消したり、ただ写すだ
けの作業時間を減らし、英語を音読したり、単語を覚えたりする時間を増やし
ましょう。作業時間=勉強時間と勘違いしている人が多くいます。

 高校生が現役で大学合格を目指す場合、何より大切なのは学校の授業を無駄
にしないで生かすということです。

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2005年12月18日 (日)

暗記はすごい!

■ 暗記勉強とチェス ■ [12.18.2005]

  私は中学校の頃、将棋に熱中し、往復はがきに問題の答を書いて点数がたま
ると段位がもらえるという、将棋雑誌の認定コーナーで、アマチュア3段まで
いきました。(日本将棋連盟認定ですよ)将棋のいいところは「悪い手を指し
たほうが負ける」という点です。悪い奴が栄えるこの世の中と違って実にさわ
やかなところが好きでした。(笑)

 2003年の夏、イギリスのあるサイトから、チェスの無料ソフトをダウンロー
ドし、チェスをするようになりました。しかし、このソフトはすごく強くて、
一度も勝てませんでした。それで、しばらくしてほったらかし状態になりまし
た。

 2004年の2月~3月、ふとしたことから、ドイツ語の勉強をしました。ノー
トに基本例文と単語を書いて、ただただ覚えるという実に地味な勉強です。ノ
ートの左側に独文、その右にそれを英訳したものを書き、英語を見てドイツ語
を言えるように練習しました。そして、3月の終わり頃のある日、半年ぶりく
らいにチェスのソフトと対戦したら...なんと勝てたのです。それからは、
ときどき勝てるようになりました。チェスの勉強をしていない私がどうして勝
てたのかといえば、これはもう、ドイツ語の暗記をしたこと以外に考えられま
せん。

 おそらく、ドイツ語の勉強によって脳が活性化し、脳の力が総合的に向上し
たのでしょう。この件以来、私はことあるごとに「暗記をすると頭がよくなり
ますよ!!」と自信を持って言えるようになりました。世間には、いまだに「
暗記ばっかりしてると創造性が養われない」とか「無味乾燥な暗記ばかりやる
のではなく、もっと頭を使った勉強をすべきだ」という人がいますが、暗記を
悪者扱いする理由がわかりません。暗記は、脳の性能をよくしてくれるからで
す。語学を学ぶ人は、大いなる自信を持って、暗記勉強に邁進していただきた
いものです。
 

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